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楽譜を選ぶときに調性・拍子・テンポが大切な理由

  • 執筆者の写真: Jiyoon Auo
    Jiyoon Auo
  • 5月29日
  • 読了時間: 5分
Sheet music with black notes on cream paper, showing treble and bass clefs. Atmosphere is calm and focused on musical notation.

楽譜を探すとき、つい曲名で検索してそのままダウンロードボタンを押したくなりますよね。ですが購入する前に、ぜひ確認してほしい大事なポイントが3つあります。それが 調(キー)・拍子・テンポ です。

「どの楽譜もそこは同じなんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は違うんです!この3つのうち、どれか1つでも違えば、楽譜の印象や演奏のしやすさが大きく変わることもあります。

なぜそれほど重要なのか?自分に合った楽譜を選ぶために、調・拍子・テンポが果たす役割について、詳しく見ていきましょう。



CメジャーとF♯メジャー : そんなに違いがあるの?どちらもメジャーキーなのに?


音楽に詳しくない人にとっては、その違いはあまり明確には感じられないかもしれません。実際、音楽の訓練を受けていない限り、二つのキーの違いに気づかないこともあるでしょう。でも、楽譜を購入しようとしているなら、軽く考えずに慎重になるべきです。CメジャーとF♯メジャーの違いはとても大きいのです!なぜなら、キーは曲の雰囲気や音色、そして難易度を微妙ながらも重要な形で左右するからです。


ちょっと見てみましょう。Cメジャーにはシャープもフラットもありません。そのため、最も読みやすく、特に初心者にとっては演奏しやすいキーのひとつです。

このキーで演奏する際に集中すべきは、指の位置や音楽的な表現だけです。なぜなら白鍵だけを使って演奏できるからです。したがって、もしあなたが初心者であれば、BメジャーやF♯メジャー、E♭メジャーよりも、Cメジャーで書かれたポップソングの楽譜を選ぶと良いでしょう。一方で、上級者であれば、より複雑なキーを選ぶことで、練習や挑戦、そして演奏の柔軟性を高めることができます。


さらに、歌手にとってはキーが直接的に声域に関わります。確認せずに購入してしまうと、自分にとって高すぎたり低すぎたりするキーの楽譜を手にしてしまうかもしれません。また、ジャズの演奏者にとってもキーは非常に重要です。特定のジャズスタンダードは伝統的に特定のキーで演奏されることが多く、即興演奏のしやすさもキーによって大きく異なります。


つまり、キーを見ることで、その楽譜が誰向けなのか(初心者か上級者か、ボーカルか楽器奏者か)、そして原曲からどの程度アレンジされているのかが見えてくるのです。


<Errol Garner's Misty in Eb major>

<Errol Garner's Misty in C major>

拍子記号:音楽の「ノリ」を決めるもの


たとえば、原曲は4/4拍子なのに、選んだ楽譜が3/4拍子で書かれていたとします。なぜ編曲者はそんな変更をしたのでしょうか?もしかしたら、それは聴き手に「踊ってほしい」と思ったからかもしれません!


3/4拍子はワルツによく使われる拍子で、音楽にやさしく揺れるような感覚を与えてくれます。拍子が変わると、曲のキャラクターもまったく別物になります。

4/4拍子は多くのポップスで使われている基本的な拍子です。なぜかというと、安定したリズムを生み出し、メロディをしっかり支える予測しやすいビートを作ってくれるからです。

さきほどの3/4拍子のアレンジに戻ると、もともとポップな曲だったものが、より流れるようでリラックスした、もしくは踊りやすい雰囲気の曲に生まれ変わっている可能性があるのです!


<Fly Me To The Moon in 4/4>

<In 3/4>

拍子は、曲全体の雰囲気を大きく左右する要素なので、楽譜を購入する際は拍子記号にもぜひ注目してみてください。



テンポ:スタイルと意図の「心拍」


テンポの指示は、単に曲の速さを伝えるだけではありません。その音楽がどんな気持ちで演奏されるべきかを教えてくれます。


たとえば、元々テンポの速いポップソングがあったとします。こういった曲は、聴いていると体が動き出したくなるような、エネルギッシュな気分にさせてくれますよね。でも「メロディは好きだけど、もう少しゆったり聴きたいな」と思ったら、テンポが遅めに設定された楽譜を選んでみるのもひとつの方法です。


「自分でテンポを落として演奏すればいいんじゃないの?」

そう思った方もいるかもしれません。確かに技術的には可能です。でも、もし本当に“ゆったりした雰囲気”を求めているのなら、最初からそのテンポでアレンジされた楽譜を選ぶことをおすすめします。



速いテンポ用に書かれた楽譜は、曲を前に進めるために工夫されたリズムや伴奏、フレージングで構成されています。それをそのまま遅く弾くと、テンポの緩みによって間延びしてしまい、不自然に感じられることがあるのです。逆に、ゆったりしたテンポ用にアレンジされた楽譜は、シンプルなリズムや余白のある和音、やわらかなタッチなど、そのテンポで美しく聴かせるための工夫がされています。ただ遅いだけではなく、そのスピードで「映える」ようにデザインされているのです。もちろんその逆も同じです。明るく元気な雰囲気にしたいなら、テンポが速めのバージョンを選ぶのが◎。ノリの良さや推進力が加わって、音楽が生き生きと輝きます。


最後に、ビヨンセの原曲とJohn Canadaによるリメイク版を聴き比べてみましょう!


<Fast original version of Love on Top>

<Slower version by John Canada>

タイトルだけで楽譜を選ばないで

同じ曲の楽譜でも、すべてが同じとは限りません。バージョンによっては、大きく異なることもあります。キー(調)・拍子・テンポは、そのアレンジの「設計図」や「DNA」とも言える重要な要素です。


これらの細かな情報をきちんと確認することで、無駄な時間やストレスを避け、自分の目的にぴったり合った楽譜を選ぶことができます。



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